Flying Cat Penguin

ゆるゆる仕事、ソフトウェアテスティング関連のことについて綴ります。

「 Hands-On Test Management with Jira」(2019年)

テスト管理に関するツールチェーンを考えることがあったので手に取ってみました。
タイトルの通り、Jiraに特化したテスト管理のやり方についての本です。

本書の目的はこんな感じ…

  • QMSを理解して、組織に品質システムを効果的に実装します
  • TMapNEXTを使用したテスト管理へのビジネス主導の構造化アプローチを探る
  • テスト計画、テスト戦略、およびテスト実行のさまざまな側面を実装する
  • スクラムとかんばんでアジャイルプロジェクトを整理および管理する
  • テストとプロジェクト管理のためにAtlassianMarketplaceで利用可能なJiraプラグインを明らかにする
  • JiraとJenkinsを使用して継続的インテグレーションのためにDevOpsパイプラインを構成します

ソフトウェアテストがそもそも何かという話から、Jiraやそれぞれのツールの概要を説明しています。テキストの分量は意外とあっさりしているため読みやすいです。

テスト管理の機能について、三つのJiraプラグイン(Zephyr、Test Management、synapseRT)の機能比較しながら紹介しています。

それぞれのトピックを深めるには、ほかの本は必須ですが、ツールチェーンについて初めて考えるにはよい本だと思います。

また、Jiraの仕組みに寄ってしまうところでもありますが、テストスイートをどのようにグループ化するかという話では、テストアーキテクチャの話につながります。

IBMのテストツールも最近は見ているのですが、このJiraのテスト管理における基本的な機能も、テストプラン、テストサイクル、テストスイート(テストグループ、テストタイプ)、テストケースの概念はおおよそどんなツールでもあるみたいです。

この手のハンズオン書籍は、ACMでも感想がバッサリ使えるか使えないかで別れるのですが、これは結構よいと思います。その他のテストツールに対する機能比較にも使えます。なので、ツールを用いたテスト管理について興味がある方には、結構おすすめです。

そして、現在アトラシアンのサイトを見てみると、クラウドは10ユーザーまでフリーで使えるようです。(ふとっぱら…)
なので、この本を直接ためすことができるので良いかもしれませんね。
ただ、テスト管理のプラグインを入れようと思うとクラウドは比較的高くなっている…。

参考
ACM Learning Center