「A Practical Guide to Testing Object-Oriented Software」(2001年)
オブジェクト指向ソフトウェアが開発されるようになってきた2000年代の本です。
今、所属している会社はオブジェクト指向開発をベースとしていて、テスティングもそれに合うようにリファインしています。
そのような背景から興味を惹かれ、本書を手にとってみました。
本書ではブロック崩しを題材にオブジェクト指向ソフトウェアであればどんなテストが必要かやオブジェクト指向ソフトウェアの場合のテスト観点を例示してくれています。
オブジェクト指向の概念は、6つの基本的な概念を中心にしています。
- オブジェクト
- メッセージ
- インターフェース
- クラス
- 継承
- ポリモーフィズム
上記の要素をテストするために下記のようなテスト対象ごとのテスト方法を記載してくれています。
[オブジェクト指向ソフトウェアのテスト種別]
- モデルのテスト(要求モデル、分析モデル、設計モデル)
- クラスのテスト(単体クラス)
- 相互作用のテスト(オブジェクト、メッセージ、インターフェース、コレクションクラス、コラボレーションクラス)
- クラス継承のテスト(抽象クラス)
- 分散オブジェクトのテスト(スレッド)
- システムのテスト
読んでみてですが、テスト種別にある通りモデルのテストを2001年の時点で、きちんと言及してるのが印象的でした。
古い書籍ですが、プロセスも丁寧に説明されているので、個人的に何度も読み直したくなる良書です。
UMLを用いてテストをしたいという方は、UTP2と一緒にこちらを手にとっても良いと思います。