Flying Cat Penguin

ゆるゆる仕事、ソフトウェアテスティング関連のことについて綴ります。

「Agile Testing Foundations: An ISTQB Foundation Level Agile Tester guide」(2017)

この書籍は、ISTQBのアジャイルテスト担当者の試験のためのガイドになります。
シラバスは、日本語でも存在していますが、もう少し詳細の内容が記載されており、参考になります。

特にK3レベルの学習目的というのがあるんですが、
こちらは、実際にテストケースを作成したりすることが到達目標のため、実際の例示もあります。

大まかな章立てはこんな感じ。

1.AGILE SOFTWARE DEVELOPMENT
2.FUNDAMENTAL AGILE TESTING PRINCIPLES, PRACTICES AND PROCESSES
3.AGILE TESTING METHODS, TECHNIQUES AND TOOLS
4.APPENDIX: TEST YOUR KNOWLEDGE ANSWERS
5.HOW TO PREPARE FOR EXAMS
6.AGILE TESTER SAMPLE EXAM

読んでみて、特に面白かったところは下記です。

テストのツールとして、マインドマップが紹介されている
こちらは、探索的テストのテストチャータの例として紹介されています。
確かに私も実際のスクラム開発でテスト担当者だったときにりようしていたので、思い出して納得してしまいました。

シラバスでは、ちょっと物足りない…そんな方は是非読んでみてください。

品質リスク評価手法の一つとして、リスクポーカーというものを行う
アジャイルでよく出てくるプランニングポーカーの考えを品質リスク評価に利用したもののようです。(もちろん、テスト見積もりにも利用します。)
アジャイルでない場合でも定性的に品質リスクを評価することがありますが、集団的リスクに基づいてリスクを評価するのは良いなと思いました。

また、リスクチャートというものを利用して、最終的なリスク対処としてのテスト方法の選択基準例が下記でした。

  • リスク低:探索的テスト
  • リスク中低:探索的テスト、アジャイルテストSBEまたはATDDを含む欠陥防止
  • リスク中高:探索的テスト、欠陥防止、テスト設計:テスト選択基準、テスト自動化、通常のコードカバレッジ(意思決定カバレッジなど)に基づいて自動化または体系化
  • リスク高:探索的テスト、欠陥防止、テスト設計:テスト選択基準、テスト自動化、通常のコードカバレッジ(意思決定カバレッジなど)に基づいて自動化または体系化

過去にテスト設計コンテストで同様の設定(リスクが低い場合は、探索的テストを実施し、高くなるにつれてテスト方法を増やす)をしていたのでここも納得しました。

参考
ACM Learning Center